私は入社当時から、プロジェクトを牽引するリーダーをやりたいと思っていました。大勢のチームを指揮する力をもった先輩たちに、憧れと共に「自分だったらこうやりたい!」という気持ちをずっと抱いていました。ちょうど30歳の時、PLに挙手できるチャンスが巡ってきて、リーダーのポジションを得ることができました。そこから5年、当時最年少の35歳でPMに昇格しました。現在私は、PMとして保険会社や警備会社、消費者金融など6つのプロジェクトを統括。110名のメンバーをマネジメントする立場にいます。私たちが手掛けるシステム開発におけるマネジメントの仕事と役割は、コンビニの経営に例えて説明すると分かりやすくなります。PLは店長。PMはその店舗を複数統括し、チェーン全体に目を配る人。そして、プロジェクトはお弁当や惣菜といった商品に該当します。商品が「売れた!」といって喜べるのは店長クラスの仕事です。そこで満足するのではなく「今後もどう売り続けるか?」と長期的な視点を持ち、戦略を考えていくのがPMの醍醐味と言えます。
PMは複数のプロジェクトを統括する責任者です。シンプルに説明するなら「人・物・金」をどうコントロールするか、その枠組みを作る人だと言えます。ビジネスですから、「金」つまり売上やコストばかりに私たちは注目をしてしまいがちですが、単発的な利益を求めてもダメで、継続的に収益を生み出す方策を示さなければなりません。また、プロジェクトそのものの質を向上させる環境づくりもPMの責務です。いいプロジェクトを動かせているつもりでも、お客様はその仕事にいずれ飽きてしまうかもしれません。常に満足してもらうために、プロジェクトに関わるメンバー一人ひとりの人間的な魅力を上げていくことが大事だと考えています。しかし、人材育成は容易に成果が出るものではありません。今活躍している若手社員も、伸び始めるまでに1年半の時間がかかりました。人を急激に成長させる魔法なんてありません。それでもなお、当社の社員は仕事へ挑む熱いエンジンを持っていると信じています。一人ひとりの小さな芽を伸ばす一助になれることを目指し、今日も声をかけていきます。
休日は目の前にある仕事から離れますが、それでも長期的な展望について考えを巡らせています。「1年後、3年後、5年後、自分はどの舞台でどのポジションにいるのか?」とか 「今の組織全体の課題は何だろう」とか。あれこれ書き出したり、想像したり…ずっと考えているのが楽しいのです。このほかにもたまにゴルフへ行きますし、読書や映画鑑賞も好きですが、趣味と言えるほどの熱中ぶりではないです。今の時代に合ってない生き方かもしれません。しかし、胸を張って仕事に打ち込んでいますと言えるのは、幸せな環境だと思っています。